虫歯治療
虫歯の進行は下表のように、大きく5つの段階に分かれます。当院では虫歯の段階や実際の症状などによって最適な治療法を選択し、詳しくご説明した後、治療に進みます。お一人お一人の症状に合わせて、じっくり丁寧に治療します。痛みなどの自覚症状がある方だけでなく、予防や検診などもお気軽にご相談ください。
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虫歯の進行段階と主な症状
【エナメル質の表面が少し溶けた状態】
自覚症状がなく、歯科医師によって発見されるケースがほとんどです。主な治療方法
【フッ素による再石灰化】
虫歯が発生した初期の段階なので、フッ素による歯の再石灰化を促進することで、虫歯が治癒する場合があります。フッ素の塗布や歯磨き指導を行い、経過観察とします。虫歯にしないために予防歯科予防歯科
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虫歯の進行段階と主な症状
【エナメル質に小さな穴が開いた状態】
■ 歯の表面が白く濁る/艶がない
■ 歯の表面や溝が茶褐色になる主な治療方法
【コンポジットレジンなど詰め物による修復】
虫歯の部分を削り取り、金属やコンポジットレジン(プラスチック樹脂)、セラミックインレーなどによる詰め物を行ないます。より自然な詰め物・被せ物審美歯科
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虫歯の進行段階と主な症状
【象牙質まで虫歯が進行した状態】
■ 歯の表面に穴があく
■ 歯の表面や溝が茶褐色から黒っぽくなる
■ 冷たいもの、熱いもの、酸っぱいものがしみる主な治療方法
【コンポジットレジンなど詰め物による修復】
虫歯の部分を削り取り、金属やコンポジットレジン(プラスチック樹脂)、セラミックインレーなどによる詰め物を行ないます。より自然な詰め物・被せ物審美歯科
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虫歯の進行段階と主な症状
【歯髄(神経)まで虫歯に侵された状態】
■ 大きな穴があく
■ ズキズキと刺すように痛む
■ 膿がでる主な治療方法
【セラミッククラウンなど被せ物による修復】
歯随部分の虫歯を除去した後、残った歯根を利用して土台をたて、金属またはセラミックなどの被せ物を施します。当院における歯髄(神経)の治療根管治療
最新技術を用いた虫歯治療(オプション)
※新しい治療法のため、健康保険適応外の治療法となります。
痛みの少ない虫歯治療(カリソルブ)
対象:C1~C2段階の虫歯
カリソルブはいま注目されている新しい虫歯治療薬です。この薬を患部に使用すると、虫歯に感染した象牙質のみを柔らかくし、虫歯の部分だけを容易に除去できます。痛みが少なく、不快な音や振動を出す切削機器の使用も最小限で済みますので、「虫歯治療は怖くて・・・」という方におすすめです。
歯髄を残せる治療薬(プロルートMTA)
対象:C3段階の虫歯
当院では、虫歯や外傷などによって歯に穴が開き、歯髄(神経)が露出してしまった場合でも、歯髄自体が虫歯に侵されていないときは、安易に抜いたりせず、歯髄を残す治療を行っています。このときに使用する薬剤がプロルートMTAです。
これまでに使用されてきた薬剤より、封鎖性・生体適合性に優れ、治療後に炎症を引き起こしにくいとされています。何より歯髄を保存したまま歯の穴をふさぐことができますので、
本来の歯を長持ちさせることができるようになります。
根管治療(根・神経の治療)
虫歯の感染が歯髄(神経)にまで及んだ場合は、歯髄をすべて除去し、根の中を薬剤などでふさぐ根管治療を行う必要があります。当院では、高度な根管治療法として多くの先生方に認められている「オピアン キャリア法」を採用しています。これは歯髄を取り除いた根管内に、天然ゴム系の充填材を垂直に重ねて挿入し、根管を密閉する治療法です。
オピアン キャリア法は複雑な形態の根管にも適しており、他の治療法と比べても隙間なく根管をふさぐことができます。従って後々に細菌による炎症などを引き起こすことが少なく、残った本来の歯はもちろん、密閉した根管の上に装着する被せ物なども長持ちさせることができます。生まれ持った本来の歯を残すために不可欠な根管治療。「なるべく抜かない治療」を基本とする当院は、高度な技術を要するこの治療を最重視しています。
オピアンキャリア法による根管治療のメリット
この治療法は繊細な感覚と経験を必要としますが、当院のドクターはこの治療のための特別研修を受け、難症例に対する経験や実績も豊富に積んでいますので、安心してお任せください。治療は保険診療で行うことができます。
- 根の形が複雑な場合でも対応できる
- 根の中を隙間なく埋めることができ、後々に炎症などのトラブルが少ない
- 根をしっかり密閉できるため残った歯や被せ物などが長持ちする
オピアン キャリア法による根管治療の流れ
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虫歯・感染歯髄の除去
虫歯になった部分を削り、感染した歯髄組織を薬剤で消毒しながら除去します。
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根管の長さ・状態の確認
ファイルやリーマーという細長い器具を使い、手指の感覚で根の長さ、根管壁の状態、根管の方向、彎曲具合などを調べます。X線写真や電気根管長測定器なども使用します。
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根管形成
ファイルやリーマー、そしてオピアン キャリア専用バーを使用し、根の先を円筒形態に、その手前は緩やかな円錐台形態に形成します。
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アピカルストップの形成
円筒形態部と円錐台形態部の境界に、ファイルやリーマーがこれ以上入らないようにするための「アピカルストップ(段差)」を形成します。
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根管壁の滑沢化
オピアンキャリア専用バーを使用し、根管の壁面を滑らかに仕上げます。
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ガッタパーチャ充填材挿入
根管にガッタパーチャ充填材を挿入します。垂直に積み上げ、加圧していくことで、隙間なく根管を密閉します。これは根の中を無菌に保ち続けるとともに、根の先にできた創傷を保護し、歯周組織に害をあたえることなく本来の歯を保存することを目的としています。
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クラウンの装着
ガッタパーチャを充填した根管に土台を立て、クラウンを被せます。